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あかね雲

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2015/11/01
異世界で人非人に拾われました] 51 『家族』になりました(完)
2015/11/01
異世界で人非人に拾われました] 50 五十嵐早苗のお茶会 4
2015/11/01
異世界で人非人に拾われました] 49 五十嵐早苗のお茶会 3
2015/11/01
異世界で人非人に拾われました] 48 五十嵐早苗のお茶会 2
2015/11/01
異世界で人非人に拾われました] 47 五十嵐早苗のお茶会 1
2015/11/01
異世界で人非人に拾われました] 46 私は、『役立たず』でした。
2015/11/01
異世界で人非人に拾われました] 45 異世界人は、万能者に会う
2015/11/01
異世界で人非人に拾われました] 44 異世界人は運命の岐路に立ったかもしれない
2015/11/01
異世界で人非人に拾われました] 43 異世界人は初めて町を訪れる
2015/11/01
異世界で人非人に拾われました] 42 異世界人は己の知識の利用価値をやっと知る
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異世界で人非人に拾われました] 51 『家族』になりました(完)

 概要:  いつの間にか、私はへたり込んでいて。 ルーランに声をかけられるまで、随分と長い間、茫然としていたようでした。「うう……何時間ぐらい座っていたんでしょう。腰が痛いです……」 ずうっと同じ姿勢で床に座っていた私は、ルーランのおかげで自分を取り戻したあと腰をさすることになりました。 そんな私をじっとルーランは見つめ、ぽつりと言いました。「キールは、術者としても一級なんだが……」「はい? キールくんがどうかし...

異世界で人非人に拾われました] 50 五十嵐早苗のお茶会 4

 概要:  キールくんとの交渉を終え、私はどっと冷や汗が吹き出るのを感じました。 こ、こ、こわかったああああ! ルーランに事前に相談しておいてよかったです。 現代日本のOLには、「殺されそうになったらどう防ぐか?」が大前提の交渉なんて怖すぎです。 ルーランに言われるまで、その可能性がぽこっと頭から抜けてました。でも、私は悪くないですよね! 相手をぶち殺して総取りだ! なんて普通の日本人はそんなことする人の可...

異世界で人非人に拾われました] 49 五十嵐早苗のお茶会 3

 概要:  キールくんは、動揺を見せませんでした。 ただ、疲れたように笑って、理由を求めました。「どうしてか、聞いてもいいかな?」「私は異世界人です。ですから、あなたたちとは違う視点で物事を見られます。そして、ルーランが私に言語知識をコピーしてくれたために、私はこうしてここで喋っていられるのですが、言語は文化。『レイオス語』にはあり、『日本語』にはない概念、というものがあります。そして、その逆も。その一つが...

異世界で人非人に拾われました] 48 五十嵐早苗のお茶会 2

 概要:  手を差しのべられて、私は深呼吸をしました。 ……とりあえず、勝負の土俵に乗せることはできたのです。 ルーランもそうでしたけど、シミナーの人っていうのは、気まぐれが一番大きな行動原理っぽいのが、ほんとに、なんていうかまったく……っ。 私は気を落ち着かせて、前提条件の確認から始めました。「私が、キールくんを初めて見た時……、思いました。とても十歳とは思えないほど落ち着いていて大人びていると。この星の一年は...

異世界で人非人に拾われました] 47 五十嵐早苗のお茶会 1

 概要:  ――どうして、私は、何もできないのでしょう。 誤解しないでほしいのですが、私はルーランに恋心はこれっぽっちも抱いていません。 恋愛感情はまるでないのです。一欠片も。 でも、だからといって、好きじゃないわけないじゃないですか。 私は、彼にとても感謝しています。好きか嫌いかっていわれたら、好きですよ。断言できます。たぶん自分で思っているよりずっと。 でもそれは恋じゃないってだけなんです。親愛の情……強い...

異世界で人非人に拾われました] 46 私は、『役立たず』でした。

 概要:  恐怖の権化が去ったあと、私はルーランに泣きつきました。「ルーラン、怖かったです〜っ!」 ルーランが私の頭を撫でます。「わかっただろうが……あいつにだけは、絶対逆らうなよ。機嫌を損ねたりもするな。……まあ、お前の言葉であいつが本気で怒るとは考えにくいが、とにかく発言には慎重を期せ。あいつは、私は殺せない。だが、お前はいくらでも殺せるんだ」「は、はい……」 この星にたった百人しかいないシミナーであるルーラ...

異世界で人非人に拾われました] 45 異世界人は、万能者に会う

 概要: 「あのね、ルーラン。一人になりたくて自棄を起こす気持ちはよーくわかるんだけど」 振り払われ、真後ろに倒れた私を受け止めたのは、ひとりの子どもでした。「――キール、くん」  なんていう、タイミングでしょうか。ヒーローものの出のようなタイミングです。 腕のことはいいんです。私を振り払った瞬間、ルーランの顔は歪んでいました。『しまった』、そういう顔です。 ……それだけで、許せてしまうぐらいには、私は彼に心を...

異世界で人非人に拾われました] 44 異世界人は運命の岐路に立ったかもしれない

 概要:  え、えーと……私は、どうすればいいんでしょうか。 邪魔せずに放っておくべき? それともルーランのとこまでいきますか? こんな凍りついた湖を渡って? どこで薄い氷を踏み破るか判らないのに?「――あ」 そのとき、ただ立ち尽くしているルーランの体に、赤いものが見えました。 怪我……して、いる? ああもうっ、見えません!「ルーラン!」 声をかけても反応しません。「怪我しているのなら、手当てしますから!(護衛の...

異世界で人非人に拾われました] 43 異世界人は初めて町を訪れる

 概要:  初めて上空から眺めたレイオスの町は、驚くほど整然とした、豊かな町でした。 高層建築って、技術力との戦いなんですよね。 素人でも判る理屈ですが、平屋より十階建ての方がずっと建てるのが危なくて難しいわけで。 私が見た町は、はい、ビルと言っていいでしょう。そんな建物がズラッと並んでおりました。ぎゅーぎゅーのすし詰めです。 背の低い建物もありますが、比率としてはほんのわずか。 小さな小路が建物の間を縦横...

異世界で人非人に拾われました] 42 異世界人は己の知識の利用価値をやっと知る

 概要: 「そういうことだ。自律式の機械によって、精霊の領域へ侵攻をかければいい。――お前は、『完全な無知』でいれば精霊の干渉を無視できるということを教えてしまった」 さあっと、血の気が引きました。 異世界人で、異星人。この星の常識を知らない無知の塊。 だからこそ、私は誰にもできなかったことをできた。 九割と一割。手をこまねいて見ているしかない人間側に、逆転のチャンスを教えてしまった。絶対的な勢力差のもとで何...
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