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あかね雲

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2015/11/03
黄金の王子と闇の悪魔 番外編短編集] 世界のかたち 1
2015/11/03
雑記] スパイラル小説の掲載について
2015/11/03
結崎ひよの殺人事件(スパイラル)] 結崎ひよの殺人事件 21
2015/11/03
結崎ひよの殺人事件(スパイラル)] 結崎ひよの殺人事件 20
2015/11/03
結崎ひよの殺人事件(スパイラル)] 結崎ひよの殺人事件 19
2015/11/03
結崎ひよの殺人事件(スパイラル)] 結崎ひよの殺人事件 18
2015/11/03
結崎ひよの殺人事件(スパイラル)] 結崎ひよの殺人事件 17
2015/11/03
結崎ひよの殺人事件(スパイラル)] 結崎ひよの殺人事件 16
2015/11/03
結崎ひよの殺人事件(スパイラル)] 結崎ひよの殺人事件 15
2015/11/03
結崎ひよの殺人事件(スパイラル)] 結崎ひよの殺人事件 14
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黄金の王子と闇の悪魔 番外編短編集] 世界のかたち 1

 概要: 同人誌でいうと6巻の真ん中あたり。読んでいなくとも大丈夫です。  その日、リオンはジョカにひとつお願いをした。  発端は、先日、ジョカが簡略な地図を書いたことにある。この地域のものではなく、遥か彼方の。  世界が、いまだ未知のベールに包まれている時代の話である。  世界の姿を知る人間など一人もおらず、リオンが身近に知るのは、この近隣諸国のみであった。  そして、書籍や遠路はるばる運ばれてきた交易品から、...

雑記] スパイラル小説の掲載について

 概要:  pixivに掲載していた「結崎ひよの殺人事件」ですが、一元化した方がいいかなあと思ったので、こっちに掲載します。 最大の原因はpixivが非常に見づらいことですが。 何とか明日中に最後までアップする予定です。 そしてpixivに掲載していなかった番外編をいくつか付け加えますので、お楽しみいただけると嬉しいです。...

結崎ひよの殺人事件(スパイラル)] 結崎ひよの殺人事件 21

 概要:  ジーンズにトレーナー、さらにジャンバーという極めてラフな、とても恋人に会いに行く男の姿とは思えないいでたちで、歩は家を出た。 尾行を警戒しながらも不審なようすが見えないよう注意しつつ、道を進む。通いなれた道を、普段どうりの速度と表情ですすむ一般高校生の歩に奇異の視線を向ける人間はいない。 月臣学園は以前来たときとは打って変わって静かなものだった。 校門に以前たむろっていた警察官は影もなく、ひとっ...

結崎ひよの殺人事件(スパイラル)] 結崎ひよの殺人事件 20

 概要:  聞きたいことはいくつもあり、聞きたくないが聞かなければならないことも、いくつもあった。 葬儀から帰ったあとも歩の興奮はおさまらず、むしろどんどん水かさを増していって……鳴海歩は高まる期待を前に冷静になろうと、質問を整理した。 これだけは絶対に聞かなくてはならないことが、二つあった。 一体何故死亡したことにしたのか。 あの死体は、一体誰か。 後者は、聞きたくないが聞かなければならないことだ。 ひよの...

結崎ひよの殺人事件(スパイラル)] 結崎ひよの殺人事件 19

 概要: 「あの頃は地獄でした。お母様から銃器の扱い方を学んでいたカノンくんを先生に、わたしたちは必死で、戦い方を身につけたんです。生きるために」 狭い部屋ながらも、ブレードチルドレンの面々には個室の病室があたえられていた。 そのうちの一つ、理緒の病室には現在珍妙な客がいる。 二人でくるなら意外でもないが、一人でというのはまずない相手―――結崎ひよのである。「敵はどこからでも襲ってきました。飲み物に毒を入れら...

結崎ひよの殺人事件(スパイラル)] 結崎ひよの殺人事件 18

 概要:  火澄がそのピアノを聴く事になったのは、まったくの偶然だった。 運命とやらがある世界では、この偶然とやらも運命なのかもしれないな、と思ってしまうぐらいには、低い確率で、火澄は結崎ひよののピアノを耳にした。 月臣学園の広い敷地には音楽室が多数点在している。その中でもっとも最初につくられ、もっとも設備がぼろいのが、第一音楽室である。よって、あまり使用する人はいない。他の音楽室が満室のときに足を運ぶ人間...

結崎ひよの殺人事件(スパイラル)] 結崎ひよの殺人事件 17

 概要:  死にたくない。 死ぬのは怖い。 やりたいこと、未来の夢、いっぱいあって、生に、浅ましいほど執着している。「なんで逃げへんの?」 ひよのは振り返る。 そこにいるのは火澄。「―――ひとりでふらふらしてると、また人攫いにさらわれちゃいますよ?」「あれは本気で勘弁やな~。翌日足腰たたんかったで」「本気で、殺そうかと思いましたけどね」「俺が歩の敵やから?」「はい」 覗きこんできた顔は、わらっていた。あんな目...

結崎ひよの殺人事件(スパイラル)] 結崎ひよの殺人事件 16

 概要:  それはまだ、火澄と歩が同居していたころのお話。「すみません、掃除が長引いて遅れてしまって」 小走りに駆け寄ってきた少女を、キリエは冷めた目で見つめた。 月臣学園は生徒自身の自主性に力を入れている学校である。この自主性というのは非常に耳に快く響くが、冷静に考えれば楽な事ではない。そして、月臣学園は言葉をことばどおりに実行する学校だった。 生徒会の力が強く、各クラスの代表の生徒の意見がかなり強い影響...

結崎ひよの殺人事件(スパイラル)] 結崎ひよの殺人事件 15

 概要:  思わず硬直してしまった三秒足らずの時間は、歩の記憶から削ぎ落とされた。 人と対面している三秒というのは意外と長い。 まして言われた言葉が言葉で、それについての感想をなにか思ったはずなのだが、あとになり、どれほど思い出そうとしても思い出せないのだ。 自分がショックを受けて―――まず何を思ったのか。愕然としていたのか。それでも闇雲に否定していたか。 歩にとって、記憶と認識は常に等価だった。頭のめっぽう...

結崎ひよの殺人事件(スパイラル)] 結崎ひよの殺人事件 14

 概要:  最近ひよのは本気で忙しい。 歩とおしゃべりするのもうざったいという様子で、正直かなり歩はくさっていた。 仕事をしているとき、無駄口きけない気持ちはわかる。そのぶんミスもふえるし、ひよののハッキングというのはひとつのミスで取り返しがつかない事態になる種類の仕事だ。 だが歩とて思春期の高校生である。同じ部屋にいる自分の彼女が自分を無視して熱中している現状を、快く思えるはずがない。いちゃつきたいし、話...
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