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あかね雲

2015年11月の更新履歴 [前月]  [次月]

2015/11/14
勇者が魔王に負けまして。] 2-8 誰よりあなたを愛している 7
2015/11/14
勇者が魔王に負けまして。] 2-7 誰よりあなたを愛している 6
2015/11/14
勇者が魔王に負けまして。] 2-6 誰よりあなたを愛している 5
2015/11/14
勇者が魔王に負けまして。] 2-5 誰よりあなたを愛している 4
2015/11/14
勇者が魔王に負けまして。] 2-4 誰よりあなたを愛している 3
2015/11/14
勇者が魔王に負けまして。] 2-3 誰よりあなたを愛している 2
2015/11/14
勇者が魔王に負けまして。] 2-2 誰よりあなたを愛している 1
2015/11/14
勇者が魔王に負けまして。] 2-1 恋愛経験値ゼロ
2015/11/14
黄金の王子と闇の悪魔 番外編短編集] あなたは浮気を許せますか?
2015/11/14
黄金の王子と闇の悪魔 番外編短編集] ささやかな幸福、けれどもそれが
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勇者が魔王に負けまして。] 2-8 誰よりあなたを愛している 7

 概要:  国王との会談はうまくいった。  エルフの居住と、その力を活用しての店舗は、地域の経済を活性化することにもなる。  幾つかの約束事―――犯罪に対しては人族と同等の対処をする、退去の際には事前に報告をする、この国、ラクリア王国の招集に馳せ参じる義務はないが、他国の招集に応じることも禁じる、などいくつもの約定が結ばれ、それらを双方が守ることを契約の神に誓った。  これはとある種族だけが使える特殊な契約魔法で...

勇者が魔王に負けまして。] 2-7 誰よりあなたを愛している 6

 概要:  それからしばらくは平穏にすぎた。  今から振り返れば平穏、と言っていいのだが、その当時は嵐また大嵐という心境であった。  少女がそこそこ知名度のある冒険者であり、その少女が所属しているギルドで「エルフの魔法屋」のことを話した甲斐もあり、辺鄙な農村に一気に様々な人々が集まってきたのだ。  エルフを一目見たい人、エルフに治療を望む人、―――そして、エルフを捕えようと思う者……。  あんな遠くの大陸までわざわ...

勇者が魔王に負けまして。] 2-6 誰よりあなたを愛している 5

 概要:  翌日、エルフたちは少女の訪問を受けた。  いずれは故郷に帰るとしても、すぐには無理でしょう? ここは人族の国。人族には人族の、ルールがある。生計を立てるってことが必要なの。  少女は簡単に、「貨幣制度」というものを説明した。エルフは基本的に、交易というシステムを持たない。  他の種族との交流を断っているのだ。生活は自給自足が徹底していたので、外部の物資も必要ではない。  ごく稀に、エルフの集落に迷い...

勇者が魔王に負けまして。] 2-5 誰よりあなたを愛している 4

 概要:  そのときの彼女が勝つには、他の手段などなかった。……だけど。  泣きじゃくる恩人を前にしてエルフたちはあたふたするばかりで、当初の予定―――束縛の呪文で拘束してしばらく大人しくしていてもらおう―――は、ころりと抜け落ちた。  そしてややあって落ちついた少女は、奇襲が上手くいったこと、しばらくは安心な事を話し、たずねた。 「魔法で故郷まで帰れる?」  エルフたちはかぶりを振るしかなかった。  飛翔呪文はあるが...

勇者が魔王に負けまして。] 2-4 誰よりあなたを愛している 3

 概要:  この世界のことわざに、「キャベツは生まれたときからキャベツ」というものがある。  種族は生まれつき決まるもので絶対に変えられない、という意味だ。全種族中最も強靭な竜は生まれたときから竜であるし、人も生まれたときから、ひとだ。  そして、あの少女もまた、昔から「そう」であったらしい。  ダルクは真剣な頭痛を感じていた。  いや、おおよその概略は、前から知っていた。  サンローランの町で暮らしていれば、...

勇者が魔王に負けまして。] 2-3 誰よりあなたを愛している 2

 概要:  エルフ族であるマーラには自然な気品というべきものが備わっていて、とても奴隷という言葉に似つかわしくない。  マーラは、心をあの時間へと遡らせる。記憶は、数年の時を一気に越えて、あの場所へと彼を立たせた。 「白霧(しらぎり)の大陸を知っていますか?」 「あ……ああ。名前だけはな」  そう答えたのは、彼が冒険者であり、まがりなりにも『大地の勇者』のパーティの一員であるがゆえだ。  この大陸に住む、ふつうの...

勇者が魔王に負けまして。] 2-2 誰よりあなたを愛している 1

 概要:  マーラが部屋から出ると、青黒い肌の人物―――ダルクが、不機嫌と戸惑いと不安の入り混じった表情で、立っていた。  もちろん、彼がここにいることには気づいていた。  マーラが気づいていたのだから、少女はもちろん気づいていただろう。  高レベルの戦士は、魔法使い顔負けだ。少女は自分の周囲の事なら目で見ずとも感じ取れる。  青黒い肌に、黒髪、黒い瞳。魔族の特徴が顕著に出た二十代の青年は、しばし言葉を探す沈黙の...

勇者が魔王に負けまして。] 2-1 恋愛経験値ゼロ

 概要: お待たせしました。第二章スタートです。  その日、宿の一室で、ひとりの少女が身もだえていた。  寝台をばんばんたたき、手にした大きな枕をぎゅうううっと抱きしめ、更にその枕に顔を埋めてうひーうひーあーっと叫ぶという有り様である。  叫び声のほとんどは顔面におしつけた枕が吸収したものの、やはりわずかに声は漏れていて、その声を聞きつけて、ひとりの青年がひょこと顔をのぞかせた。 「クリス? どうしたんです?」...

黄金の王子と闇の悪魔 番外編短編集] あなたは浮気を許せますか?

 概要:  自分の愛する人が他人に触れたら、どう思う? 「いや、別に何とも思わないが」  バッサリといつものように冷然と言ったのはリオンである。  椅子に腰掛けて手には本を持ち、視線はそちらに向いている。  カケラもこの話題に興味がないのは姿勢からも丸わかりだった。 「……なんで? 俺が浮気するの、イヤじゃないのか?」 「遊び女と遊ぶのが、浮気に入るのか?」 「……は?」  リオンは本に目を落としたまま言った。 「あな...

黄金の王子と闇の悪魔 番外編短編集] ささやかな幸福、けれどもそれが

 概要:  愛しさを感じる瞬間というのは、日常の、本当にささやかな時間の中にある。  それは例えば、隣に座られてその体温を感じる時だとか、ふとした時の無防備な表情であったりする。  ジョカが本を読んでいる時。リオンがやってきて隣に座り、同じく本を読み始めた。それだけで、何の会話もない。肩と肩が触れ合って体温を感じるだけで。  何の理由もない時にリオンに日常の延長で側に寄られ、ぬくもりを感じると、存在を許されて...
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