<あらすじ>天空闘技場で、ヒソカVSクロロ ぱーと6!
追い詰められていくヒソカ。そしてついに左手と右足を欠損……!
死を覚悟したヒソカは最後に大技を使う決意をして……?
最後の爆発は、はたしてクロロの刻印人形のものかヒソカのものか。
<感想> 次週あたり、決着でしょうか?
ヒソカ、これ逆転勝利したとしてもどうやって治す気なんだ……?
右足欠損、左手も吹っ飛んでいます。
グリードアイランドで大天使の息吹を使うorキルアと連絡を取ってアルカに治療してもらう、くらいしか思いつかないんだけど……まだしもアルカの方が可能性あるかな?
グリードアイランドの方は、さすがのヒソカでも難易度高いと思うんですよ……片手片足のこの状態で40枚のスペルカードを手に入れるなんて。
ゴン達は手に入れる苦労を何一つせずにホイホイ使っていましたから簡単そうに見えますが、「大天使の息吹」ってハメ組が集めるまで誰一人として入手していなかった難易度SSのカードです。
カードはパック販売なので、いくら払っても目当てのスペルカードが買えるかどうかは運。
それが40種類で、おまけに後半のレアな呪文カードは恐らく極めて低い確率に設定されているはず。
ゲーマー的な、根気と運が必要なんですが……ヒソカに根気ありますかね?
なので難易度的にはまだしもキルアを見つけて連絡を取る方がましかと。
ヒソカの場合、「連絡を取る」だけならわりとすぐできそうなんですよね。
ヒソカもキルアもプロハンター。ということは個人的なホームコードを持っているでしょう。
さらに、キルアの番号はヒソカの友人であるイルミが知っているのですから。
ただ、連絡を取った後に治療してくれるかは……すごく難しいですね。
が。
最も可能性の高い展開は、「このままヒソカ死亡」だと思います。
ハンターハンターですからねえ。
予想は裏切ることでは定評のある冨樫先生。
誰もこのままヒソカがあっけなく敗れると予想していないだけに、あっさり死ぬんじゃないでしょうか?
■刻印人形で数で圧殺にかかってきたけど……。 今週、とうとうクロロは刻印人形で数で圧殺しにかかりました。
これまで私が何度も「なんでそうしないんだろ」と言ってきた戦法ですが……ごめんなさい!
極めて堅実、かつ安全な方法ではあるんですが……、うん、なんで冨樫先生が最初っからこの戦法にしなかったのか判りました。
つまらないことおびただしい。
ある程度「そうだったのか!」「な、なんだってー!」的やりとりがないと、メリハリがなくて、
試合開始! 観客席に逃走! 時間稼いだ後はチュドーン! でおしまいになってしまいます。
戦う一方がえげつないほど強いと、戦闘が身も蓋もなくなるんですよね……。
来週くらいには戦闘の決着がついて、再来週くらいにはクラピカの方に! クラピカの方に戻ってほしいです!
■結局、クロロは何で能力説明したのさ? ヒソカを騙してひっかけるため、というのなら筋は通るのですが、この「札」の使い方と使いどころが間違っている気がしてなりません。
最初、ヒソカが見事に引っかかっているときにこの戦法を取っていたら意味があると思うんですが、わざわざヒソカが引っ掛けに気づくような行動をとって、ヒソカが気づいた後に刻印人形突撃してますからね。じゃあなんで能力説明をギミック入れて説明したのかと。
やっぱり何か制約があるのでしょうか?
■コミックス33巻の感想もついでに 面白かったです。
ただ、後半ジンの言っていることはほとんど意味わからなかったけどね! フィーリングでスルーしました。
それを含めてもお釣りがくるほど面白かったです。
クラピカのターゲットの第四王子。
……うわあ……。
いちばん手に負えないタイプの快楽殺人者です。
快楽殺人者の中には、まれに、普通の人間よりずっと頭のいい人間がいます。
第四王子はこのタイプ。
世間一般の人間にとっては殺人なんてリスクばっかり高くて割に合わないことおびただしい行為で、まして快楽殺人なんて現実的にリスクとリターン考えたら阿呆の極致の行為です。
が、このタイプは別。「自分は絶対捕まらない」という確信のもと行為をやっております。権力と財力でね。実際、現実でも他国の王子様を裁くのって極めて難しいですから。
33巻では要所要所で無駄に頭のいい部分がちらほらと。
うん、これこそ「無駄に」頭がいいの見本ですよね。なんていう頭脳の無駄遣い……。
部下もなかなかの粒ぞろい。
ハンター協会に「嘘ついたら落とすからね」と言われたからといって、部下に自己判断できる裁量と能力が与えられていなければ、「はい、私は命令で潜入していました」と正直に告白できません。
いくら出来レースっていっても、「自分はハンター協会よりも王子の命令を重んじるいわば内通者です」とはなかなか言えんでしょう。
しかも上司の指示をあおぐこともできない現場の判断です。よっぽど部下に任された裁量が大きいのでしょう。
だって「自分はスパイです」って正直に告白するんですぜ。これを、上司の指示を受ける暇も与えられず、その場で答えなければならないのです。
そして、嘘をついて黙っていた他の王子の部下は落ちています。
こういう部下がいて、しかも部下もそれを率直に上司に報告し、上司も即座にその判断を良しとしてほめたたえる……。
この部分だけでも第四王子が「人を扱う」才能については水準以上の人物であることがわかります。
こんな報告をするのです。一歩間違えれば激昂されて処刑される可能性すらあります。なのに、部下には萎縮している様子はありません。これは、自分の主人はこの報告で激昂するような人物ではない、という認識があるためでしょう。
それなりの信頼関係があることが窺えます。うちの上司なら――以下悲しくなってきたのでストップします。
こ、これで性癖がマトモで殺人快楽者でなければ、ひとかどの人物だと言えるんだけどなあ……。
第四王子に殺されて皮を剥がれた女の子、可哀想に。
どう考えてもまともな捜査はやってもらえず、闇へと葬られることでしょう。
コミックスを読んで、350話でクラピカが近づこうとしたハルケンブルク王子が「俺が唯一認めているのは第四王子」と言っていた理由がわかりました。
正直、有能そうなハルケンブルグ王子がなんでこんな快楽殺人者を慕うのかと疑問だったんです。
性癖と才幹の間には何の関連もありません。
変態で変質者で人間的にクズであっても、第四王子には高い能力があるのです。
少なくとも、事態を把握して認識する能力と、人を使う能力が。
人格はドクズですが能力的にはかなり有能とみました。
ハルケンブルク王子は第四王子の性癖を知らないか、あるいは知っていても「それとこれは別」と割り切っているのか。
どちらかわかりませんが、第四王子の立場からすればこの行動はベスト。
だって、人気があって能力があって家族と四面楚歌で本来ならば目障りな弟の「唯一の理解者」という立場になり、懐柔してるんですよ?
能力高くて人気も高いから、利用価値たっぷりです。
ハルケンブルク本人は家族に疎外されている感が強いから、唯一優しくしてくれる家族である兄に懐いてくれるでしょうし。
ここまで書いて気が付きましたが、なんとなくどこぞの某キャラに似てますね。ええ、孤独な人間の「唯一の理解者」として心の隙間に入り込んで懐柔するあたりが。
どうしよう、ハルケンブルク王子が第四王子に利用されつくされてぼろきれのように使い捨てられる未来しか浮かばない……。
いや、ハンターハンターでここまでピックアップされているキャラクターです。
きっと、第四王子の思惑にも気づいていることでしょう。
今後の展開が非常に楽しみです。――と同時に、こっちが気になるから早いところヒソカとクロロの対決が終わってほしいと切実に思う巻でした。
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