<あらすじ> 継承戦で争う十四人の王子たち。
さまざまな思惑渦巻く船内……!
クラピカは同僚のハンターが継承戦を知らないことに驚愕。
そして、危険な念能力者が動き始める……。
<感想> クラピカ編面白いです。あーハンター読んでるわーっていう実感があります。
クラピカにとっても読者にとっても意外だったのが、「継承戦の情報封鎖っぷり」です。
パリストンさえ知らなかった継承戦。パリストンつながりで応募してきたハンターが知るはずもなく……あー。そういえば、クラピカが知ったのは、王妃との1対1の面接で面と向かってだったな……。
情報の洩れを最小限に防ぐ、最良の方法ですね。
面接でも、「継承戦が脅しのネタになる」って言ってたし……そりゃあ脅しのネタを世界公開するわけがないですね。
ふつうに考えて、外聞悪すぎですよね。
自分ちの王様は自分の兄弟を殺して王位についたんだ、なんて。
まともな国なら失脚します。カキン国はまともとは言い難い国なので大丈夫なのかなーと思っていましたが、秘密にせざるをえない程度には正常なのでしょう。
ああ、それもあって「暗黒大陸への渡航」なんですね。
平常なら、状況証拠だけで真っ黒です。
普通に暮らしていて、「十四人もいた兄弟のうち、十三人が死んで一人だけ生き残って王様になりました」なんて人がいたら、絶対こう言われますよ。
ネットもある世界なんですから、そりゃもう規定事実のように言われます。
――あの王様は、自分の競争相手を全員殺して王位についたんだと。
言われないハズがない。
でも、「暗黒大陸への渡航」なんていう危険度マシマシの状況なら、
「大きな事故があり、多くの人命が失われました。その中に多くの王子たちもいました。運良く一人だけ生き残りました」
で済みます。
例えるのなら、家族全員死んで財産ぜんぶ相続しました、という人がいたらあやしいですが、東日本大震災で家族全員死んで一人生き残った、っていう人がいても、誰もそれを怪しまないようなもんです。
・特別渡航局のメガネさんは 33巻に出てきた最初はモブだと思っていましたが、なんだか今後もしっかり登場しそうな様子。
まさかこの船に乗っているとは思いませんでした。
そして、同僚たちは死亡フラグたちすぎ……おーい、危険だぞー。
継承戦の巻き添えくってとか、普通に暗黒大陸で災害にあって死にかねないぞー。
なんでこんなに緊張感がないんだ、と思いましたが、逆なのかなあと思ったり。
彼らのセリフは、「自分は死なない」とは言ってないんですよ。「自分は死ぬかもしれないけど、お前は死なないよ」と言っているのです。
自分は死ぬ、と諦めてるからこんなに軽いのかなあと思ったり。
それともハンター協会をそれだけ盲信しているのかな? あの華々しい実績からして、考えにくいけどなあ(暗黒大陸にいどんでほぼ全滅)。
・ハンターたちは? 今回死んでいたのはハンターたちかと思いましたが、さすがにちがうみたいですね。
ただ、彼らがクラピカにとっての味方になりえるかっていうと……難しいでしょう。
そして、クラピカに対して大分態度が大きいです。
おーい、クラピカって一応十二支んのひとりなんだけど……、ひょっとしてそれも秘密とか?
レオリオの加入理由もたいがいいい加減だったし(レオリオって極論すればジンをぶん殴っただけですよね)、クラピカの加入はもっとルーズ。新規加入のレオリオが推薦したから、って理由で新人ハンターを入れないでほしいです……。
こうして思い返すと、加入理由が加入理由なだけに、十二支んだということを知っていたとしても他のハンターがクラピカにでかい態度をとってもおかしくないと思いました。
権威とかありがたみとかさー、ジンをぶん殴っただけで何の実績もない新人ハンターを十二支んに入れた時点で崩れ去るよ?
だからこんな理由で安易にいれちゃ駄目だって。
・カチョウフウゲツ バトルロイヤルはひとりよりふたりのほうが有利。
それは言えていますが、馬鹿なふりをするのはナシじゃないかな?
敵に狙われにくくはなりますが、馬鹿な王子には味方も集まりにくいですから。あるいは、「弱い敵から狙え!」の法則で逆に狙われやすくなるという可能性も。……あ、だから二人か。
バトルロイヤルの鉄則は「弱い敵から片づけましょう」ですが、その弱い敵がペアを組んでいたら話は別です。敵は仲間のいないぼっち王子から狙うでしょう。
今いちばん弱くて、いちばん危ないのは、末子のワプル王子か、その上の13番目の王子でしょうね。
んで、さっそく襲撃が。
護衛たちが全身の血を抜かれて死んでおります……。
こういうとき、「嘘を見抜ける」能力はつよい。
クラピカはさっそく尋問に乗り出していますが……私は状況的に外部の王子だと思うんですよ。
バトルロイヤルでは「弱い敵から狙う」のがセオリーです。
読者的にはクラピカが護衛についているワプル王子は弱くないと思うでしょうが、外部からみたら間違いなく最弱の王位継承候補者です。新入りの王妃のうえ、赤ん坊ですから。
そういう最弱の候補者のところに襲撃があったわけですから、順当に、セオリー通りに行動している王子の誰かじゃないかと推測しております。
せめてもラッキーなのが、王妃にとっての勝利条件が「勝つ」ではなく「生き残る」こと。
果たしてこの船からの脱出が成るかどうか。
クラピカの奮闘に期待です。
どうか、来週も掲載してくれますように。
<その他のジャンプ> ヒーローアカデミアがとうとう「母の涙ながらの反対」という最終兵器を切ってきました。
まあ、こうなりますよね。
学校入って以来、大怪我→治らないうちに大怪我→また大怪我、の繰り返しでしたから。
そのたんびに我が子を思うこのお母さんは泣いて反対。それを無下にしてきた報いがまとめて今来ています。
このお母さんの気持ちが痛いほどわかるだけに、来週どうやって説得するのか。
なあなあで処理してほしくない問題なので、どう決着をつけるのか、作者さまに期待しています。
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