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あかね雲

□ ワールドトリガー □

【考察】二宮さんの恋の行方は?

二宮さんって鳩原さんのこと好きだよね?

 現在B級にもかかわらず、ナンバー1シューター、個人総合ナンバー2という、綺羅星のごとく煌びやかな称号を所持している二宮さん。
 本来ならばA級でも三位以内の隊長であったことは間違いないのですが、隊員のひとりが重度の規則違反をおかしたため、ペナルティとしてB級に落っことされました。
 ……B級隊員にとってはホントえらい大迷惑だなこれ……。
 二宮さんのせいで、A級隊員になるためには二宮さんを打倒せにゃあかん、というむちゃぶりをやらされております。勝って上がった人いるの? ほんとこれいるの?
 ぶっちゃけ二宮隊のほうがA級隊より強そうなんですが。

 そんな二宮さん。
 実力的には太刀川さんに次ぐ第二位である彼がB級隊員に落とされた理由は、鳩原さんという一人の「冴えない女(二宮談)」のせいでした。

 いやー管理人的には、ですね。
 二宮さんは鳩原さんのこと好きだろう! 好きに違いない! 好き以外認めない!
 と思っておりますので、今回の考察は全面的に「二宮→鳩原」を前提とさせて語らせていただきます。


■二宮さんが鳩原さんに片思いしていると思う理由は?
 だってさー。
 鳩原さんのこと、「この馬鹿がそんな大それたことをひとりでやれるはずがない、協力者がいるはずだ」と言い、
 それでいて「知っても何もしない、ただ知りたいだけだ」って言うんですよ。

 ネイバー世界に行ってしまった鳩原さんを一体誰がそそのかしたのか……それがいまさら分かっても、B級の二宮さんにはどうしようもありません(遠征行けるのはA級1~3位。二宮さんは懲罰で落ちたので、しばらくの間はA級に上がることはできないと思われる)。
 なのに、無意味な情報なのにそれでも知りたい、というんですよ。
 これは、知らなければ気が済まない、そのくらい鳩原さんのことを大事に思っている、ということですよね! ね!

 「鳩原がそんな大それたことをひとりでやれるはずがない」って言葉も、裏返せば「鳩原がそんなことをするはずがない、誰かにそそのかされたんだ」になります。
 二宮さんは、信頼していた鳩原さんに裏切られたことがつらくてつらくて切なくて、誰か悪役を見つけなければ気が済まない気持だったのでしょう。

 ――そして、彼はついに見つけたのです。
 大事な(ここ強調)鳩原をたぶらかした相手を。

 容疑者の身内が「兄がやりました」っていうんですから、説得力は抜群です。
 ここへきて、八つ当たり気味に始まった二宮さんの犯人捜しは新たな局面を迎えてしまったのです。

 幸いにして、二宮さんもかつて遠征部隊に選ばれたほどのトップチームの隊長です。
 失踪から大分時間が経って頭が冷えていることもあり、修が言った「そそのかされたんじゃなくて、鳩原さんにも目的があって利害が一致したから手を組んだんだ」という言葉も納得できたのでしょう。
 千佳みずから「自分の兄が犯人」と言ったにもかかわらず、千佳に悪意を向ける気配はありません。千佳がちみっちゃい小さな女の子だ、っていう事もありますが。千佳の外見って、年上の男性は悪意を抱くの難しいよね……。

 ワールドトリガーのキャラって、成績悪いキャラとかはいるんですが、ほんとうの意味で盲目で頭の悪いおバカっていないんですよね。
 あのエネドラ(前世)でさえ、「敵は自分の攻撃を音を頼りにかわしている」とちゃんと敵を分析する頭がありました。

 諏訪さんだって一見アレですが、「透明になって敵を止めろ」という指示は敵味方の力量差を考えるとまさにベストな戦術だと思います。
 千佳の援護射撃がなければ、あそこでユーマはアウトだったでしょう。かわりに笹森も吹っ飛びますが(笑)。
 でも、ただ単に笹森がユーマにやられるよりはずっとお得です。
 ユーマが落ちたあと、諏訪さんと修との一対一ならどう考えても諏訪さんの勝ちです。
 チカは人が撃てないので、その後ペイルアウトで終わりだったでしょう。

 大体において、ワールドトリガーの世界観って個人の能力ももちろん大事ですが、それ以上に「戦術」。作戦が大事、ってものなので、上に行くほど賢くなっている気がします。
 諏訪さんだってきちんと頭を使えるのですから、クール系トップランカーの二宮さんはなおさらでしょう。

 そんな二宮さんが、一時の激情ではなく冷静になっても「知っても特に意味はないけどそれでも知りたい」という非論理的な感情に身を任せているからこそ、私は「二宮、鳩原にひそかに片思い説」を熱烈にプッシュしております。


■鳩原さんって、密航したのもわかるなー
 彼女の狙撃の腕は、全キャラ中トップ。(データブック参照)
 ナンバーワンスナイパーである当真よりも高いです。

 それもこれも、「人を撃てない」という弱点を彼女なりに試行錯誤して克服しようとした結果でしょう。
 そうして努力して努力して、ついにチームが遠征部隊に選ばれた!
 これで遠征に行けると思ったら、歓喜の絶頂から、一気に突き落とされたのです。
 ――アンタは人を撃てないから駄目、と。

 天国から地獄へと、突き落とされた気分であったに違いありません。
 ユズルが回想する鳩原さんの後ろ姿は、その時のものではないでしょうか。
 かといって、「じゃあ人を撃てるようになれ」と言われても……鳩原さんにとってそれは密航よりも高い壁であったに違いないのです。
 二宮隊が遠征部隊に選ばれるまで、多くの戦いをしたのだろうなかで、鳩原さんが自分のその欠点を克服しようとしなかったとは思えません。
 彼女は懸命に努力して、撃てるようになろうとして……そして挫折したのでしょう。
 そして、悟ってしまったのでしょう。
 「わたしはひとをうてない」と。

 人間としてはいたってまっとうですらある結論だと思います。
 でも、それは戦闘では欠点でしかありません。

 だから彼女は狙撃の腕を磨きに磨き、「人体より遥かに小さい武器を狙って壊す」という離れ業までこなすようになりました。
 そうやってチームのランク戦を昇りつめた最後のところで、彼女は置いてきたその問題に再び直面させられたのです。
 「ひとをうてるようになれ」。と。
 それができなかった彼女は、遠征から外されました。

 ただ……こういっちゃなんですが、私は「人が撃てなきゃだめ」という上層部の言い分にも理解できます。
 普通の物質でできているのなら、武器を壊したら殺傷力において致命的なダメージでしょう。無力化できます。
 でも、ワールドトリガーの武器ってトリオン製なので、トリオンが続く限りいくらでも作り直せるんですよね。
 例:狙撃の時に銃を持ち替えるスナイパー。

 狙撃の時、用途にあわせてそれぞれ特長のある銃を使い分けるスナイパーは、そのたびに新しい銃をトリオンで構築しています(ランク戦第三戦で茜ちゃんがやってましたね)。
 ガロプラ戦でも槍の子がつるつる粘液を浴びた槍を消し、すぐに再構成しています。
 
 上の例から、武器を狙って撃って壊しても「足止め効果」はせいぜい数秒、トリオンはもちろんそのぶん消費するでしょうが、それも大した問題ではない、ということが窺えます。

 反して、頭を狙って撃てば、命中すれば一撃必殺。敵戦力はその戦闘中永続的に低下するのです。
 数秒しかない足止め効果と、戦力永続低下&得点。
 比べる必要すらありません。

 恐らく人型ではないネイバー(ラービットとか)なら撃てるのでしょうが、遠征で出会う人型ネイバーが友好的であるとは限りません。
 襲われるときだってあるのです。(データブック参照)
 そのとき、鳩原さんが撃てていれば……という事態に陥る可能性もあるのですから。

 また、「遠征艇は大きさに比例してトリオンを消費する」という描写がこれまで何箇所か出てきました。
 そうなれば枯れ木も山のにぎわい、という話にはなりません。
 積める人員が限られているので、必然的に、敵も味方も「遠征に出す人員は少数精鋭」になります。
 「鳩原はまともな戦力じゃないけどないよりはマシ、入れておこう」という甘っちょろい判断が通用するものではないのです。

 上層部は、「同じ一人分のスペースをとるのなら、鳩原と鳩原より腕が落ちるけど人が撃てるスナイパー、どっちを乗せた方が戦力的に上か」というシビアな判断を迫られたのでしょう。
 ……私でも同じ判断を迫られたら、同じように判断すると思います。


■二宮さんが出した鳩原さんの写真、これ隠し撮りだよね?
 以前、推理漫画で出てきた「隠し撮りと普通の撮影の違い」を思い出しましたよ……。
 これ、鳩原さんの目線が合ってません。
 鳩原さんがカメラを向いておらず、焼肉の網の方を向いています。

 こーれーはー。
 こっそり隠し撮りデスネ、そうですね!

 隠し撮りをしたのは辻か、オペレーターの氷見か、大本命は二宮本人。
 写真の端っこに映っている犬飼(13巻カバー裏コメント参照)からして、この焼肉会がチームの親睦会である可能性は高く、そして犬飼と鳩原を除いたチームメンバーのうち最も可能性が高いのは二宮本人と思われます。
 だって辻は女性に奥手で「チームメイト以外の女の子と会話は不可能」なんですから、いくらチームメイトとはいえ、鳩原さんを隠し撮りするのはすんごいハードル高いと思うんです。

 となると残りは氷見か二宮ですが、二宮の性格って「他人に自分の欠点をさらけ出すのはすごい抵抗のある御方」に見えます。
 そんな二宮が、「自分は鳩原が大好きなんだー!」と言うも同然の「お願い、鳩原を隠し撮りして。できれば笑顔の写真がいいな」なーんて氷見に頼むとは思えません。

 それくらいなら自分でするでしょう。
 というわけで、あの焼肉写真は二宮本人が隠し撮りしたんだ! と考えております。


■二宮さんてさ、他のメンバーから生温かく見られてない?
 鳩原さんが消えた事情を知っている二宮隊のメンバー。
 彼らは鳩原さんが消えた後、言いがかりのような主張で「鳩原を唆した首謀者」を探して探して……一年経っても探し続ける二宮さんを見て、どう思ったでしょう?

 ひそひそ話はしたよね、と思うんですよ。ぜったい。
 「こんなに探し続けるなんて、隊長、まさか鳩原のこと好きだったのかな」とか。

 ほぼ初対面の修に対してズケズケ「作り笑いが顔に張り付いた冴えない女」呼ばわりするのです。
 二宮さんが鳩原さんに対して優しい態度であったとは……ちょっと思えません。
 可愛い子ぞろいのボーダー女性陣と比べると、確かに鳩原さんって美人とは言えません。
 だからこそ二宮さんも、自分の側に鳩原さんがいた当時は、そっけない態度であったと推測します。

 イケメンで、トリオン能力もボーダー随一(千佳入隊前)、シューターとしてボーダー第一位の二宮さんのことです。
 鳩原さんは美人じゃない、戦力としても下(狙撃技術は随一だけど、戦力としては……)、それに伴ってボーダー内評価も低い、と三拍子そろっていて、もののみごとに二宮さんとは正反対。
 それだけに、「俺がこんな冴えない女を好きになるなんて!」と思っていた気がします。

 だから隊員にとっても隊長の態度は意外で、そしてやがて理解して生温く見守るようになったのではないでしょうか。
 「隊長って鳩原のこと好きだったんだな……気が付かなかった」と隊内で語られている姿を想像して、管理人はほくそ笑んでおります。


■鳩原さんの計画って、何だろう?
 うっかり二宮さんが修の前で「計画」と口を滑らせていましたが、結局鳩原さんはどこへどのようにして向かったのでしょう?
 世界と世界を越える手段は、現在のところ遠征艇と、ユーマが日本へやってくるのに使った手段(作中では未登場)しか出てきません。

 鳩原さんがネイバー世界に行った、というのなら、遠征艇を使うのが現状最も可能性の高い方法です。
 現在ボーダーにある遠征艇はただひとつ。
 それは、「予備」の遠征艇を鳩原さんが無断で持ち出したからだとしたら…………うん、ちょっと無理があるかな。

 最大の理由は、捕獲に廻された人員が少なすぎるためです。
 風間隊三人だけ、って……。
 黒トリガー争奪戦でさえA級3チーム動かした上層部が、遠征艇なんていう超大切なものを持ち出した人間を追跡するとしたら、もっと大掛かりなものになったと思うんですよ。
 まあ、単純にそのときすぐに動かせる人員が風間隊ひとつだけだったのかもしれませんが。

 ですが、その可能性を保留して、「鳩原さんが遠征艇を持ち出してない」としたら、次の可能性である「鳩原さんが相手の遠征艇に乗った」のだとしたらどうでしょう?
 ……あれ?
 なんだかすごく恐ろしい考えに行き着きそうな気がします。

 鳩原さんの失踪を二宮さんがかたくなに「誰かにそそのかされたんだ」と思い込んでいた理由も、それなら説明がつきます。
 単に勝手にネイバー世界へ行ったのではなく、ネイバーの内通者として鳩原さんが失踪したのだとしたら……。

 鳩原さんはA級隊員。ネイバーと秘密裡に接触しようとすれば、できないこともありません。
 防衛任務のさい、戦闘の影でネイバーの小型通信機が鳩原さんに話しかけたとしたら? そうして甘言を弄し、鳩原さんを引き込んだとしたら?

 いえ――ここで思い出されるのは、千佳ちゃんの残念な断言です。

 「兄ならそういうことができます」。
 この迷いのない一言から、千佳の兄は「人をそそのかす」能力については標準以上のものを持っていたのでしょう。
 これは管理人のカンですが――彼もまた、サイドエフェクト持ちではないでしょうか? 千佳の兄だし。
 人の説得に有用なサイドエフェクトを持っていた可能性は、かなり高いと思います。

 鳩原→雨取(兄)のラインではなく、逆だったのではないか……と考えてます。
 雨取(兄)がそのネイバーと接触し、千佳の救済へつながる可能性を考えつき、鳩原さんを口説き落としたのでは?

 いつもなら毅然とはねつけるだろう鳩原さんも、時が悪かった。
 遠征に行く、という目的のため頑張った挙句、最後に「やっぱだめだわ」になったのです。
 彼女は絶望の苦い水をすすっていたでしょう。雨取(兄)が巧みな話術でその心の隙間に入り込んだのが目に見えるようです。
 あー、落ち込んでいるときに優しい言葉って、効くんですよねえ。

 そして、そこまで鳩原さんがネイバー世界に行きたいと願う目的というと……テンプレのあれしか思いつきません。
 「大切なひとが攫われていて、取り戻したい」。

 ありふれていて、普遍的ともいえる目的。
 単純でシンプル、だからこそ強く人を動かす力となるものです。

 二宮さんが、修に鳩原さんの「計画」を教えなかったのは私も妥当かと。
 今は「ランク戦で正攻法でがんばるぞ!」だから探しに行きたいという意欲がプラスに働いている状態ですが、その正攻法が失敗したら、つまりランク戦で勝てなくなって遠征チームに落選したら……そしてそのとき「遠征以外でネイバー世界に行く方法」を知っていたらどうなるでしょう?
 その手段、つまり鳩原さんと同じ方法を使って渡航しかねない……と私も思います。

 いつか、鳩原さんと二宮さんが再会する日がくるといいな。
 そのためにも、鳩原さんの計画その他について二宮から聞き出すためにも、ガンバレ、修!
 遠征部隊に選ばれたらきっと教えてくれるぞ。


■今後、鳩原さんが登場する可能性は、あるのでしょうか?
 確実に登場する、と思います。
 死んでしまっていたら過去回想という形になるかもしれませんが、登場機会自体は。
 ここまで重要なキーパーソンを、葦原先生が何もせずに放置するとは思えません。
 でてくるハズだ!
 でもって二宮さんとラブシーンを書いてくれたらとっても嬉しいです。ラブは苦手と以前仰ってましたが、そこをなんとか!

 「鳩原……」と再会した二宮さんが鳩原さんを見つめて涙目になる一コマだけでいいのです!
 それだけで読者は勝手に妄想をかきたてられますので!


 ――以上、二宮さんは鳩原さんにトゥルーラブにちがいない、と妄想をたくましくしている管理人でした。




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