<あらすじ> 第三王子のチョウライが「念獣」という謎のキーワードについて調べ始める。
一方、第一王子のベンジャミンは自身も能力者であり、部下も念能力者であることが判明。
一度は強襲作戦を命じたものの、クラピカのアナウンスにより「念獣」の存在を知り、思慮を働かせて待機の姿勢に入る。
ただし、各王子に一人ずつ部下を派遣した。
第一王子から派遣された部下が、クラピカたちに襲い掛かる……!
<感想> 今回の主役のベンジャミン、結構王様としてふさわしくね?
激情型、でも相手の話を聞く耳は持っているし思慮深さもあるよ、っていうのはこれまで出てきた王子の中ではいちばん王様に相応しいような気がします。
現時点での(ここ大事)の王の適格、という観点に立つと、
第四王子の変態は論外中の論外として、
第二王子のカミーラもちょっとこれが上司になったらと思うとぞっとしますし、
クラピカが護衛している赤ん坊もまた論外。
赤ん坊が一人前になるまで二十年かかりますからねえ……。
現時点での王の適性っていったら論外でしょう。
ばぶばぶ泣くしかできない赤ん坊に、政務なんてできるわけない。
まあそれでも、何もできない無害な王なので、有害な快楽殺人者の第四王子よりはマシですが。
その点、ベンジャミンは何といっても第一王子だし。
対外的に、十四人いる王子のなかで誰がいちばん正当性があるかっていったら第一王子でしょう。そりゃ。
カレならば他の王子が生き残っていたとしても、王位継承は国際的に見ても極めて順当。
第一王子が王位をつぐ、ってことですからねえ。
諸外国が素直に納得できるかっていう点、外交では結構大事です。
これが第一王子が生き残り、でも第十王子が継ぐ、ってことになったら疑惑の眼が否応なく注がれます。
イギリスで第二王子が第一王子が健在だというのにいきなり王位継承したら滅茶苦茶不審でしょ?
そういう要らない摩擦を引き起こさず、他の兄妹が生き残っていたとしても穏当に王位を継承できる。
これは極めて大きなメリットかと思います。
全員殺す! と息巻いているベンジャミンですが、下位の王子とはその点で妥協が成立する余地がありそう。
なんたって複数生き残った場合、最も王に適格な順位であるんですから、
赤ん坊の十四王子を生かすかわりに第一王子の王位継承を支持、という選択肢は一考の余地があるかと。
その場合のベンジャミンの優位は、クラピカ、ビルという有能な念能力者を敵に廻さないということと、
あと、十四王子が赤ん坊であるという事。
第三王子のチョウライが赤ん坊を標的にすることに否定的な言葉を吐いていましたが、人を殺すのに躊躇はしないけど赤ん坊を殺すのを躊躇う人間は少なくないです。
ベンちゃんがそういう人間であればいいなあと思います。
・ベンちゃんが継承戦で絶対的自信を持っていた理由が判明。
自分が念能力者であり(強化系?)、部下も全員念能力者。
こーれは己の立場の絶対的優位を確信するのに十分なものでしょう。
通常人vs念能力者。
不意打ちか奇襲でもないかぎり、念能力者が勝つでしょう。
相手はネン? 何ソレ、っていう立場。
一方自分は念能力者の手駒を十五人も揃えている。
ベンちゃんでなくとも、普通は勝ったも同然と思う事でしょう。
ベンの自信は妥当なものであったんですね。
・第四王子の余裕の意味は? 人数が不明な他の王子と違い、ベンジャミンの私兵は15人とわかっています。(王子の従者は15人まで。ベンジャミンは人数を増やす裏道を使用していないので、15人で確定)
15人の私兵が各王子に一人ずつ配置されて15-13=2になったわけで……。
あれ?
ベンジャミン、いま手元にいる手駒はたった二人?
私兵団の長が裏切り者だったり、あるいは私兵の中に裏切り者がいたら、今が絶好のチャンス。
多少のリスクは考慮しても、いま動くでしょう。
敵対している第四王子のあの余裕から見ても、私兵の中に裏切り者という保険がいる可能性はかなり高いと思います。
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