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あかね雲

□ ハンター感想 □

ハンターハンター371話「任務」感想


<あらすじ>
 クラピカはシマヌに疑いを向け、調べるが鎖は動かない。
 念の講習会は再開。ただし、物騒な武器類はすべて14王子側に預けるという条件で。
 メンバーたちは全員それを呑み、再開。
 一方、旅団たちは真剣にヒソカ狩りに動き出して……?


<感想>
 再開うれしい!

 待ちに待った再開ですね。
 またお会いできてうれしいです、冨樫先生。

 そして相変わらず面白くて、正直とっても嬉しい……。
 長期休暇のあとの人気作の再開で、最近ひとつトラウマになりそうな物件がありましてね。

 アルスラーン戦記が、アルスラーン戦記が……。
 あ、あんなに面白かったのに。すんげー面白かったのに。
 私的に白眉はナルサスの世にも馬鹿らしい笑い拷問だと思ってますが、何度も繰り返し楽しく読めた作品だったのに。

 なのに――なんなんだあのラスト!

 かれこれ第一巻から30年以上……一巻が1986年なので、32年ですね。
 それほどの年月追いかけてたのに、もうやっつけ仕事感が満載のラストでした。
 完結させるために、キャラを整理して(つまり殺して)いったのが丸わかり。
 ネタバレ回避のために内容は言いませんが、なんでああなっちゃったんだろう、田中先生……。

 そういう前例を読んだばかりだったので、なおさら冨樫先生のハンターが身に染みます。
 ハンター完結させるとき、ああいうやっつけ仕事だけはしてほしくないです。お願いします。


・シマヌ尋問してますが、果たして……?
 シマヌをクラピカが尋問し、
 ・バリゲンを襲撃したか
 ・念能力を使えるか
 この二つで鎖が動かないことがあっさり判明。

 シマヌは、この二つに関しては間違いなく無実。
 前話の私の推理は木っ端みじんに砕け散ったかに見えましたが……しかし!
 杉浦は自分の説に拘泥します。
 思い出してください、クラピカの鎖の尋問の弱点(33巻)を。
 ここであの伏線を使いますか。さすがですね。

 ふっふっふ……。シマヌは鎖の尋問では無実ですが、二重人格もしくは他に記憶を消せる能力者がいるのでしょう。

 クラピカの鎖は「どんなに上手く嘘をついてもバレる」能力ですが、
 「記憶がない、もしくは嘘の自覚がない」人間には無効。
 ということは、記憶を消せる能力者が他にいるか、あるいは二重人格なのでしょう。

 シマヌが記憶を消せる能力者本人である、という可能性はまずありません。
 なぜなら、シマヌは「念能力なんて知らない」「昨日初めて聞いた」と言っているからです。

 それは今ここにいるシマヌという人格にとって、まぎれもない真実。
 ということは、シマヌという女性が記憶を消す能力者だったとしても、自分でその能力を行使することはできません。

 前話のモノローグからして、襲撃者は念戦闘にそこそこ習熟していることは確か。
 自分の能力のメリットデメリットをきちんと把握しているからです。
 王子の念獣のように、何が何だかわからないうちに勝手に能力発動……なんていう状態ではありません。

 そういう人間はよほど追いつめられない限り、「自分の『仕事』の記憶をオールデリート! 経験も何もかも消去」なんて暴挙に踏み切りません。リスクが高すぎますから。

 なので、二重人格のセンを押したいデス。
 シマヌはもともとか、もしくは他人の念能力で二重人格者となった。
 ……考えてみれば、二重人格でなくてもいいですね。
 高レベルの操作系能力者なら、シマヌの意識を乗っ取って、彼女が無意識のときに能力を使えるかもしれません。

 1 まず、シマヌを定期的にのっとって、彼女自身の念能力を修行する。就寝中がベスト。(1年~かかる)
 2 シマヌが念能力を使えるようになったら、彼女の念能力で敵を攻撃。
 3 バレたとしても捕まるのはシマヌ。犯人は遠くで大手を振ってる。

 これができれば、準備に非常に時間はかかるでしょうが、メリットは極めて大きいです。
 クラピカの尋問もすり抜けられますしね。

・旅団のヒソカ狩り
 旅団がヒソカ狩りに本格的に動き出しました。
 身長でふるいにかけていますね。
 マチはドッキリテクスチャーの能力を「ヒソカの能力を装飾する物」として知ってるからなー。

 でも残念ながら、ヒソカの能力は隠蔽や潜伏にベリーベリー向いてます。
 込み合う船内。ヒソカはその壁の質感もなにもかも完璧に再現できるのです。
 広大な船内の、無数にある壁。そのどこかがヒソカだったら……?

 旅団もその辺を理解していて、二人ペア以上で動いていますが……団長、マチが来るまで一人でふらふらしてた?
 危ないしらしくないなあ。
 シャルナークとコルトピの死亡はそこまでショックだったのでしょうか……?


・念獣の条件は、十四人全員が船内にいること?
 クラピカが念獣の条件に付いてなにか思いついたようです。
 最後の国王も非常に意味深。
 もしも「十四人全員がいること」が制約だとしたら……かなり難しい条件ですね。
 その分強いエネルギーを得られるでしょう。


・銃をちゃんと警戒しているクラピカたちがプロっぽくていいですね。
 念能力は念能力でとても脅威ですが、かといって銃が無害なんてことではなく。
 ちゃんと銃は銃で脅威だよ、というのがきちんと示されていて素敵。
 そーだよねー。
 念能力者だって銃はこわいよ、ふつうに。
 最初に出てきた凄腕の念能力者が、鉄砲をBB弾程度にしか思っていないウボーだったから読者の感覚もちょっと銃を甘く見てますが、あれは規格外中の規格外。

 強化系の最上位能力者ならともかく、他の系統の能力者の場合、よっぽど凄腕でも銃を食らったら痛いハズ。
 実際に「凝でガードしても無傷では済まない」とクラピカが前話で言ってます。前話といっても去年の九月ですけどね……。

 なのでクラピカはちょうどいいとばかりに全員の銃を没収。
 こういう「作中の不思議能力」と「現実の凶器」。
 脅威の両方を並立してくれているあたり、冨樫先生は素晴らしいです。


まとめ
 ハンター再開のため、久しぶりに購入したジャンプ。
 今週はドクターストーンが休載で悲しい……。
 ワールドトリガーが休載でもっともっと悲しい……。
 でも、目次欄に「ワールドトリガーが休載です」って載っていたので、ま、まだ復活の目があると信じています。

 次の新連載開始くらいで再開してくれると嬉しいです。
 ワールドトリガーファンはまだまだ待っていますので――どうかジャンプ編集部の方々、休載のまま打ち切りにせずに再開をお願いします!

 それでは、冨樫先生が再開してくださって嬉しい今週。
 できるだけ長い間、続けて下さると嬉しいです。



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