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あかね雲

□ ハンター感想 □

ハンター389話「呪詛」感想

<あらすじ>
 第九王子の能力について、考察をすすめる第一王子陣営。
 第二王子の陣営についても判明。なんと全員が念能力者。しかも呪殺特化。
 一方、第九王子は第一王子の画策によってしばし司法省に隔離される。


<感想>
 登場人物たち全員がそれぞれ頭を使って自陣に有利に画策してますねー。
 ただそれだけに圧倒的な文章量。
 私はこういうの好きですが、他の人たちは辟易としないか、それが心配でなりません。

 ハンターが人気急落したら、行状も悪いんで即打ち切りコースです。
 冨樫先生が休載やらワガママを許されている理由って、煎じ詰めて言えば「人気があるから」に尽きますもん。

 私はすごく面白く読んでいるので、打ち切りはゼッタイ嫌です。今回とか先週の文章量には作品とは別の部分で心配です。
 ど、どうかアンケートが良いといいなあ。

 そして、第一王子の兵隊長がなかなかの知性派ですね。
 「強力な能力なら使わせなきゃいい」という判断でもって第九王子の拘束を完了。
 更に念獣の能力についても的を射てます。
 あの推理にはブラボーと言いたくなりました。そのとおり、念獣は念獣や王子を殺せないのですよ。
 答えをただ与えられた読者とちがい、ノーヒントの状態からそれを導き出したのはすごい。


・第二王子のハンター警護者は?
 今回、秘密のベールに包まれていた第二王子の私設兵が明らかになりました。
 ただ、そのほかにハンターがいるはずなんですよね。

 従属が15人のルールで、裏道としてハンター準協会員という資格で従属の人数を増やせる今回のバトル。
 例外は第一王子と第六王子っていってましたから、第二王子にもハンター準協会員の警護者がいるはずなんですが、今回は出てきてないですね。

・なんでカミーラは単身突進したの?
 今回判明したカミーラの私設兵の能力は強力。
 長い時間がかかるうえに相手の防御次第で防がれるうえに一人につき一人の命が必要というたいへん厳しい制約はありますが、たいへん強力です。

 なのになぜ単身でボスが自ら鉄砲玉になったのか…………えーと。
 ……えーと。
 …………どうしよう、単にばかだから、という可能性を排除できない。

 「ふふふ、馬鹿め、強力な仲間がいるにもかかわらず一人で特攻したそいつは俺たちの総大将だ」というドリフスターズばりの台詞が脳裏に浮かびました。
 
赤ん坊を平気で殺そうとする連中ばっかだな
 それにしても、そろいもそろって赤ん坊に殺意をいだく異常者ばっかりですかい。
 不可持民がカミーラに絶対的な忠誠を誓うのはわかります。
 こういう被差別階級への差別って、撲滅するのがすごく難しいです。いまだにインドでは公然と差別が残ってます。

 現代日本においても部落差別が生き残ってますからね……。
 そういう部落がない地域で育った私は、ネット上で不思議とえらそーに「あいつは部落の出だ」とか偉そうに言うコメントを見るたび、「馬鹿かこいつ」と心底思います。
 しかも、なんかすごい誇らしげに言うんですよね……。何言ってんだこいつ、自分が物凄く恥ずかしいこと書いてる自覚ないのかって思うんですが、ああ、自覚あったら書けるわけないですね。

 しかし、カミーラに忠誠を誓うのは当然として、それはともかく、赤ん坊の写真を持ち歩いて毎日毎日見て呪い殺そうとしてるわけでしょ?
 ……赤ん坊にそれだけの殺意を継続的に向けられるのは一体どういう精神だろう……。

 第三王子は赤ん坊を殺すことに否定的です。
 そして、ハルケンブルグ王子もわりとまともな考え方です。
 でも、継承戦への積極的参加を決意しちゃったからなあ。
 継承戦に参加するってことは、最終的には赤ん坊の妹を殺さなきゃいけないってことですが、モモゼひとりの死であれだけダメージ受けていた王子ができるとは思えません。
 たぶんそれについては「考えないようにしてる」が正しいでしょう。

 だって、赤ん坊です。十四番目です。
 死にやすいです。
 自分が殺す前に他の王子が殺してくれると思っている、というのが本音で、自分がその子を殺すことは考えるまいとしているのでしょう。
 逃げの思考ではありますが、それを責めるべきとは思いません。
 そりゃそうですよね。育児疲れの母親の衝動的な殺意ならともかく、マトモで冷静な頭で赤ん坊に殺意を向ける自分なんてものを客観的に考えたら、思考停止しちゃいますよ。

・第十四王子の身に危険が
 ついに十四王子を殺しにやってきた刺客。
 第一王子の私設兵以来ですね。
 やっと赤ん坊の王子の霊獣が明らかになりそう。
 これで、霊獣の能力が未知数なのは第三王子、第四王子、第十四王子。
 十三王子の霊獣は、たぶん異空間への隔離でしょう。

 ……ハルケンブルグ王子の矢の能力は、王子自身の念能力か、念獣の能力かどっちかなのか不明。
 発動時の描写にハッキリと王子の能力、って書かれているんですが、今回第一王子の兵隊長が「乗船前、念能力は身に着けていない」って言ってるからなあ。
 第九王子は、少しも修行をせずに霊獣のサポートで念能力を身につけたのでしょうか?
 だとしたらあまりにも重すぎる制約があります。「王子を直接攻撃できない」。

 修行期間0で超強力な能力を手に入れたことへの相応のペナルティと考えれば確かに天秤はつりあいますが、王子たちには無力となれば、ハルケンブルグは王子本体を殺せる能力を急いで身につけないといけませんね。
 あ、強力な銃を持てば解決か。

 それでは来週もやってくれますように。



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