令和が始まりましたね。
スマホでれいわ、と打って即座に令和となる場合とならない場合があるのが不思議です。
この差はいったい何?
さてそんな素朴な疑問はさておき、今月もやってきましたワールドトリガー発売日!
胆嚢を取り外す手術は無事成功したそうで、ホンットーによかった。
手術の回復次第でページ数が変わるそうなので、来月……はまだむりかな。
再来月ぐらいには二話掲載になってることを祈ります。
ネタバレ注意! ワールドトリガーの感想です。<あらすじ> 隊員会議の席で、ヒュースは千佳に問う。
「お前は人を撃てないのか」
言葉に詰まる千佳。
そこで会議は一旦おひらき。
そして、千佳は栞先輩と師匠に内心を吐露する。
私はたぶん撃てる。ただ、人に責められるのが怖くて、撃てないだけだ、と。
<感想> あー、やっと千佳の掘り下げ回が来ましたね。
うれしい。
今回ぐぐっと千佳への好感度が増しました。
なんだか世間様は道徳的にカンペキな欠陥ナシ人間しか認めず、それを逸脱した人間は友達と笑顔になることさえ許さない風潮ですが、私は違います。
こういう心の暗いところ、人間なら誰もが持っている嫌な部分。
そういうところこそ人間だと思います。
カンペキな人間、なんてものがいたとしたら、それは異常者だ。
という精神科医の言葉がありますが、私は完全に同意です。
完璧な人間なんていない、人間なら誰だってこういう心のずるさがあるものです。
栞先輩よく言ってくれました!
誰だって自分を責められるのは怖いに決まっています。
まして、千佳が背負っているものは大きすぎます。
千佳が責任を感じている通り、友達が千佳の巻き添えでネイバーに攫われたら……。
千佳が「バケモノに襲われてるの!」といっても信じなかった大人たち。
それは無理もないと思いますが、同時に、千佳にとっては「おまえのせいで友達が攫われたんだ」って言われない砦でもあったんですね……。
現代日本で、小学生のしかも女の子がいなくなったら大騒ぎになります。……大阪の女の子、消えたきり15年以上経ちますね……。どうか戻って来てくれるといいんですが。
千佳の友達のときも大騒ぎになって、でも見つからず、そうなると千佳の「バケモノ」発言を本気で取る大人も――いやさすがに無理があるような。
ああでもネイバーもちらほらとは来ていたみたいだから、現代日本とは違って多少は化け物が信じられる土壌があったんでしょう。
そしてトドメがあの大規模襲来です。
もはや「バケモノなんているはずない」とは言われなくなり、となると――まあ、そのね。
思い出すのは、必然だろうなあ。
千佳の「バケモノが襲ってくる」っていう訴えを。
自分の訴えを信じてもらえたら、それは、「自分のせいで友達が攫われた」ことを意味します。(いや、千佳のせいとは限らないと思うけどね。一緒にいる時に襲われたんじゃないんだし。でも千佳はそう思っちゃった)
人間一人の命の責任。
千佳が負わされるかもと怯えているものは、あまりにも大きすぎます。
怖いですよね。そりゃ誰だって怖いですよ。
「お前のせいで青葉は誘拐されたんだ!」
……千佳ちゃんの心の中に、恐怖として幻想のその声は響いていたでしょう。
そしてもう一つの恐れは、「私の規格外のトリオンでバカスカやったら、人はどう思うかな」というもの。
ずるいとか、卑怯とか――ああいるだろうなあ。
今回ヒュースも言っていましたが、千佳ほどのトリオンがあれば、ほとんどの場合力押しで何とかなります。
戦術もへったくれもない、力押しの押し相撲ですが、崩しにくい横綱相撲でもあります。
そもそもトリオンが大きければ大きいほど有利、というのが基本のワートリ世界。
ボーダーのみならず、ネイバー諸国を合わせても随一のトリオン強者の千佳がその気になれば、戦術は「千佳が撃ちまくり、残りは千佳をとことんガード」でカタがついちゃうのです。
でもそれ――見ている人間にとっては「ずるい」ですよね。
いますよ、絶対出てきますって。
見学者のなかとか、対戦者の中に。
生まれ持った才能、それだけで戦術もヘッタクレもなく蹂躙される対戦者の心境は、わからなくもないですけどね。
自分の努力も、仲間と磨いた戦術も何もかもが、単なる「才能」の前に崩れ去ると、それを認められる人間はわずかで否定したくなるのが人情なのですよ。
・千佳を崩す方法を考えてみたよ! さて、人を撃てるようになったら、ガードごと相手を叩きつぶせる広範囲殲滅兵器となる千佳ちゃん。
彼女が人を撃てるかどうかはまだ未知数ですが、彼女を崩すにはどうすればいいかを考察してみました。
仲間がそろう前に奇襲。
これしかないかと。
仲間三人がフルガードで、千佳がそこからどっかんどっかんやる体制を築かれたら、地形もなにも盾になりません。まさに最強。
家に隠れる→家ごと潰される。
ショッピングモールに隠れる→モールごと潰される。
高台に身をひそめる→アイビスで以下略。
しっかし……これ、味方同士の相互研鑽としての戦術としては、最悪の部類でしょうね。
力押ししてれば勝てちゃうので、戦術レベルが上がらない。
玉狛第二と戦う方は、頭と知恵を絞りに絞るでしょうが。
うーん……地形で有利を取って、ワンチャンに賭けるぐらいしか思いつきません。
あるいは暴風雨のなかで、視界を思いっきり悪くして遠距離射撃を封じて、引き分け狙いとか?
でも千佳もなあ……無抵抗でやられるはずもなく、「仲間が駆け付けるまでフルガードで籠城」とかすると思うんですよ。
そして、千佳のシールドはいまだに一度も破られたことがないという脅威の防御力。
仲間が駆け付けるまで籠城→駆け付けたらどっかん大作戦となったら、正直どう対処すればいいのかわからない……。
まさにトリオンの暴力ですね!
・今の人はキャラの掘り下げって嫌いかな?
ウソ臭い上に人間らしさ皆無の主人公最強物語が氾濫している昨今ですが、今の読者層って今回みたいな話嫌いかな?
私はとても良かったと思うし、すごく千佳の好感度上がりました。
修も、いつかこういう掘り下げ回来るのかな?
来るといいな。
修のことはそのえげつない手とか交渉術とかを含めて好きなんですが、
どうも心の中に硝子の板があるんです。
のめりこめないのは、ひとえに「共感も理解もできない人格」のせいでしょう。
出来すぎてて気持ち悪い。
赤の他人のために身を呈して人を助ける、まさに少年漫画の主人公的性格なんですが――好きにはなれないんですよねーこのタイプ。
なぜか。
ウソ臭い。同じ人間とは思えない。なにこの出木杉くん。
と思ってしまうんです。
なんでそんなにできるの?
怖いと思わないの? なんで自分だけがって思わないの?
と、凡人代表の、危険からは怯えて立ちすくむか、逃げ出すかしかできない私は思ってしまうのです。
これが警察官とかならまだわかるんだけどさあ。
中学生でしょ、日本の一般の。
ちょっとなあ、と思ってしまうんです。
だからこそ、修の心の闇を描く回があったら物凄く見たい! 見たいデス。
どうして中学生にしてこんな利他的性格になったのか。
ものすごく知りたい。
それを知れて共感できるようになったら、私は彼が大好きになる……かもしれません。
でも、望み薄だろうなあ……。
それでも一縷の望みにかけて、そのためにも今回のアンケートが良いといいな。
内面掘り下げ暗い回でアンケートが悪いと、次の掘り下げ回が出しづらくなると思うので……。
それでは今月もとても面白かったです。
葦原先生のご病状が、早く良くなりますように。
先生の健やかなることをお祈りしています。
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Thema:ワールドトリガー
Janre:アニメ・コミック